42.5インチ液晶モニター 43UN700-BAJPを実際に使ってみた感想やメリット・デメリットを実体験レビューします。
この記事はこんな人におすすめ!
- 43UN700の購入を検討している
- 実際に使った感想、メリットとデメリットが知りたい
- 設定の全項目を知りたい
43UN700-BAJPの発売は2022年5月
43UN700とは
43UN700はLGエレクトロニクスが販売している42.5インチの液晶モニターです。
LGエレクトロニクスとは
LGエレクトロニクスとは韓国のソウルに本社のある家電メーカーで世界各国に展開している多国籍企業です。
洗濯機やエアコン、スマホ、PC用光学ドライブなどの様々な製品を製造販売しています。
4K液晶ディスプレイの世界シェアは世界1位です。
43UN700-BAJPと43UN700T-Bの違い
LGエレクトロニクスから発売されている43UN700には異なる2つの型番があります。
この2つは液晶ディスプレイ部分は全く同じです。
付属するスタンドの姿形が違うのと、スタンドを含めた高さが43UN700T-Bのほうが2.4センチ低いことの2点だけです。
43UN700-BAJPに付属のスタンドは手前と後方の1軸の角度調整できますが、43UN700T-Bに付属のスタンドは設置する(安定させる)用途だけで角度の調整はできません。
- 43UN700-BAJP ⇒ スタンドは中央に1本で背面と前面の傾きの角度調整可能(垂直角のみ。高さと左右の調整は不可)
- 43UN700T-B ⇒ スタンドは4本足の簡易版で角度調整不可
- スタンドを含めた高さは43UN700T-Bの方が約2.4センチ低い
43UN700-BAJPと43UN700T-Bの違いはスタンドの形状と高さだけ
43UN700の特長
43UN700には下記の特長があります。
- 画面がノングレア(非光沢)で見やすい
- IPSパネルなので視野角が広い
- 1台を最大4分割して別モニターとして利用できるPBP機能を搭載
- 42.5インチの大画面で4K(3840×2160)の解像度
①画面がノングレア(非光沢)
液晶モニタの表面処理がノングレア/非光沢なので明るい部屋で利用する時に画面への背景の映り込みが少ないです。
グレア/光沢処理されている画面よりも見やすいです
②IPSパネルなので視野角が広い
LCD(液晶ディスプレイ)がIPSパネルなので視野角の仕様が上下左右178°と広いので、大きな画面サイズにも関わらず見やすいです。
③4分割して別モニターとして利用できるPBP機能搭載
PBP(ピクチャーバイピクチャー)とは1台の液晶モニターを4分割や2分割にして、2台以上のPCやスマホなどのデバイスの画面を表示させることができる機能です。
43UN700の場合だと例えば、PC2台を利用していて1台の液晶モニターで表示させたい場合は元々の4K(3840×2160)解像度の半分を割り当てることになるのでPC1台当たりに割り当てられる最大解像度は1920×1080になります。
ちなみに画面比率との関係で3分割にはできません。
それと、PCを複数台並行して利用する場合はキーボードとマウス等の入力装置も複数用意する必要があります。もしくはPC切り替え器を使用する必要があります。
43UN700にはPIP(ピクチャーインピクチャー)も備えています。
PIPとは子画面(ワイプ)を挿入する機能で、主にゲーム等の実況をYouTube等で配信する時に使う用途向きですが、PBPのように他のデバイスの画面出力にも利用できます。
43UN700を個人用途で使っている場合、通常はPBPとPIPを利用することはほとんどありません。なぜなら前述した理由に加えて、昨今は液晶モニターは安価なので置くスペースがある場合は液晶モニターを複数台(マルチモニター)設置したほうが便利だからです。
PBPは会社などで防犯カメラ用のモニター等の特殊な使い方をする場合に限り利用価値のある機能です。
④42.5インチの大画面で4K(3840×2160)の解像度
42.5インチの大画面なので最大解像度の4K(3840×2160)にしても、文字が大きく表示されるので見やすいです。
43UN700は42.5インチという画面サイズの大きさが最大のウリです。
43UN700 レビュー
43UN700のレビューです。
こちらと同じ商品です↓
43UN700-BAJPの仕様
画面サイズ | 42.5インチ |
---|---|
アスペクト比 | 16:9 |
液晶パネルタイプ | IPS |
液晶パネル表面処理 | アンチグレア(非光沢・ノングレア)コーティング |
最大解像度 | 3840 x 2160 (4K) |
画素ピッチ | 0.2451mm |
有効表示領域サイズ | 941×529mm |
表示面積 | 4978 cm2 |
応答速度 | 8ms (中間階調) |
表示色 | 10bit (10.7億色) |
輝度 | 400cd/m2 |
コントラスト比 | 1000:1 |
視野角 | 178° |
寸法 | スタンド装着時:幅96.7×高さ64.8×奥行27.5センチ スタンドなし(モニターのみ):幅96.7×高さ57.5×奥行7センチ |
マウント規格 | 200×200mm |
重量 | スタンド装着時:17.5kg スタンドなし(モニターのみ):13.8kg |
消費電力 | 通常時:95W、最大:200W、待機電力:0.3W |
入出力端子 | HDMI ×4 (4K@60Hz×2、4K@30Hz×2)、DisplayPort ×1、USB Type-C(USBアップストリーム兼用) x1、USB3.0 Type-A( USBダウンストリーム) ×2、RS-232C x1、ヘッドホン出力 (ステレオミニジャック ×1 |
その他の機能 | スピーカー搭載(10W+10W)、USBハブ機能 |
43UN700-BAJPの外箱
↑外箱のサイズは横97センチ、高さ65センチもあります。
男性1人で持ち運びは可能な重さとサイズです。
↑外箱の奥行(幅)は28センチです。
↑外箱を開くとケーブルや説明書などの付属品が入った袋とスタンドとの繋ぎ目隠すプラスチック製のフタが入っています。
↑上側の発泡スチロール製の緩衝材を取り外すと液晶モニター本体と、スタンドの台座部品が2つに別れて入っています。
液晶モニター側は厚紙などで養生されていないので、外箱の段ボールが破けて尖ったモノ等が貫通すると液晶パネルに傷が付きます。
43UN700の付属品
↑付属品は左上から下記のとおりです。
- ディスプレイポートケーブル(1.8m)
- USB Type-Cケーブル(1.5m)
- HDMIケーブル(1.8m)
- リモコンと単4乾電池
- 電源ケーブル(1.8m)
- ケーブルホルダー
- スタンド取付け用ネジ4本
- オーナズマニュアル(取扱説明書)CD-ROM
オーナズマニュアル(取扱説明書)は同じものがLGの公式サイトからPDFで閲覧/ダウンロード可能です。
付属のリモコンだけで画質の細かい調整などの43UN700の全ての設定を変更することができます。
書類
↑書類はセットアップガイド、保証書、カラー測定結果、修理案内が入っています。
43UN700-BAJPのスタンド
スタンドは土台と支柱が分離した状態で梱包されています。
スタンドの土台と支柱を合わせて3.7キロの重さがあります。
スタンド(土台)
スタンドの土台底面には薄いゴム足が6個付いています。
スタンドの土台のサイズは奥行約26.3センチ、幅33.8センチです
スタンド(支柱)
↑スタンド唯一の角度調整用のバネが見えています。
垂直側の後ろ向きに最大10°、前側に最大5°傾けて見やすい角度に調整できます。
他の向きの角度調整や高さ調整は一切できません。
液晶モニター
↑液晶モニターは薄い緩衝材の袋に入っています。
液晶モニターの表面
↑液晶画面の表面はアンチグレア処理されているので光を反射しにくい霧ガラスのようになっており、傷が付きやすく目立ちやすいです。
液晶モニターの背面
↑液晶モニター背面にはスタンド取付け用の凹と各種接続端子が付いています。
液晶モニターの底面
↑液晶モニター部分の厚さは7センチ、重さは14キロもあってかなり重いです。
↑底面にはOSD(オンスクリーンディスプレイ)ボタンが付いています。
OSDボタンは液晶モニタの明るさやコントラスト、画質の設定などを操作するのに使うボタンです。ジョイスティックになっており、左右(選択)と押す(決定)の3つの操作が可能です。
OSDボタンは電源LEDも兼ねていて、電源がオンの状態だと白色に点灯します。
- 電源LEDの点灯は設定で常時オフにできます
- OSDボタンを一切使わなくても付属のリモコンで代用できます
入出力端子
↑写真左から下記の端子が付いています。
- AC電源入力
- RS-232C
- HDMI入力 1 (4K/30p)
- HDMI入力 2 (4K/30p)
- HDMI入力 3 (4K/60p)
- HDMI入力 4 (4K/60p)
- DisplayPort入力
- USB Type-C (映像入力とUSBアップストリーム兼用)
- USB 3.0 Type-A 1 (USBダウンストリーム)
- USB 3.0 Type-A 2 (USBダウンストリーム)
- ヘッドホン出力 (ステレオミニジャック)
HDMI入力端子でリフレッシュレートが60P(Hz)に対応しているのは3と4だけです。
リフレッシュレートとは画面の描写間隔のことで、この値が高いほど高画質です。
RS-232Cとはシリアルポートのことで、PCやネットワーク機器等と接続して外部から液晶モニタを操作/制御する時に使います。
USB Type-C端子は映像入力(音声含む)とUSBアップストリームを兼ねているので、USB Type-CケーブルでPC側のグラフィックスカードとつなぐと、映像&音声、データ通信が可能になります。
その場合は、さらにUSB 3.0 Type-Aで5V0.9Aの電力を供給できるのようになるのでスマホやモバイルバッテリーも充電可能になります。※USB Type-Cケーブルを使用してPCとの接続が必須
液晶モニターにスタンドを取付ける方法
液晶モニターにスタンドを取付ける手順は下記のとおりです。
- 液晶モニター背面にスタンドの支柱をビスで取り付ける
- スタンドの支柱とスタンドを取付ける
- 化粧板を取り付ける
①と②は逆でも取付け可能ですが、上の順番が一番楽で、液晶画面に傷をつける可能性は低くなります。
①液晶モニター背面にスタンドの支柱を取付ける
↑スタンド用の穴の間隔(ピッチ)の長さは20センチ×20センチ(200mm×200mm)です。
モニターアームの一般的なVESA規格の100mm×100mmには対応していないので、サイズ変換プレートを嚙ますか、200mm×200mmのプレートを用意する必要があります。
ピッチ穴までの深さが1センチほどあるので、TV壁掛け用金具を使う場合はスペーサーを間に嚙まさないと干渉する可能性もあります。
↑付属品のネジ4本とプラスドライバーを使ってスタンドの支柱と液晶モニターを取付けます。
②スタンドの支柱とスタンドを取付ける
↑上の写真のように土台根元の結合部分を隙間無く組合わせた状態にします。
↑スタンドの土台底面にあるネジを締めて固定します。
③化粧板を取り付ける
↑液晶モニター背面のスタンド接合部分を隠す合成樹脂製の化粧板をはめて完成です。
43UN700の外観
↑液晶モニター背面に使われている合成樹脂の質感はテカリがあり安っぽいです。
↑液晶モニター正面の液晶パネル外枠(ベゼル)幅は約1センチです。有効表示域まではさらに2mmあります。合計したベゼル幅は約1.2センチです。
正面ベゼル(外枠)はビニールで保護されていますが、液晶面は保護されていないので、設置時に傷をつけないよう注意してください。
43UN700の設定
液晶モニター正面下部にあるOSDボタンを1回押すと次のユーザー設定メニューが表示されます。
↑各メニューの意味は下記のとおりです。
項目名 | 意味 |
---|---|
電源オフ | 液晶モニターの電源をオフにする |
入力 | 入力ソース(入力端子)を選択できる |
ゲーミングモード | ゲーム向けの画質と応答速度に変更可能 |
設定 | 「クイック設定」、「入力」、「画質」、「全般」から選択 |
上記表内の”入力”と”ゲーミングモード”の補足:これらの設定は本来、設定から個別に選択して変更する必要があるのですが、それだと階層が深く手順も多くて面倒なため、ニーズの多い機能だけショートカットで直ぐに呼び出して変更できるようになっています。
43UN700には電源ボタンがありません。なのでモニターの電源をオフにするときはOSDメニューから”電源オフ”を選択する必要があります。
設定項目
前述したOSDメニューの”設定”は更に下記の4つを選択します。
- 「クイック設定」
- 「入力」
- 「画質」
- 「全般」
これらは階層が深く項目数も多いので表で解説します。
「クイック設定」
項目名 | 意味 |
---|---|
明るさ | 液晶パネルのバックライトの明るさを調整 |
コントラスト | 明るい部分と暗い部分の差を調整します。この値を高くすると明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗くなる |
音量 | 内蔵スピーカーまたはヘッドホン端子に接続した機器の音量を調整 |
色温度 | ユーザー設定、Warm[暖色] 、Medium[中間] 、Cool[寒色] から選択 |
- 色温度は予め設定済みのプリセットメニューから選択する形式です
- 色温度のユーザー設定は”全般”設定から値を調整/変更できます
「入力」設定
「入力」設定はPBP/PIP機能が有効になっているか否かで表示される設定項目が変わります。
項目名 | 意味 |
---|---|
入力選択 | 各入力端子(HDMI1~3、DisplayPort、USB-C)を選択し、選択した端子の映像を画面に出力 |
アスペクト比 | 全画面、オリジナル、ジャストスキャンから選択し画面の縦横比を調整 |
PBP/PIP | PBP( ピクチャー・バイ・ピクチャー ) または PIP( ピクチャー・イン・ピクチャー ) の表示方法を変更 |
項目名 | 意味 |
---|---|
入力選択 | メイン入力とサブ入力を表示する入力端子を選択 |
アスペクト比 | 画面の縦横比を調整 ※詳細は別途記載 |
PBP/PIP | PBPまたはPIP(の表示方法を変更)※実際の画面は別途記載 |
PIPサイズ | PIPサブウィンドウのサイズ(小/中/大)を変更 |
画面の透明度 | PIPの透明度を変更 |
サウンド出力 | PBPまたはPIPで表示されている映像の音声を切り替え |
PBP/PIPオン時の入力設定のアスペクト比は下記の選択肢になります↓
大目名 | 中項目 | 意味 |
---|---|---|
メイン入力 | 全画面 | 映像信号の入力に関係なく、PBP/PIP 画面全体に映像を表示 |
オリジナル | 映像信号入力の画面サイズで、PBP/PIP 画面に映像を表示 | |
サブ入力 | 全画面 | 映像信号の入力に関係なく、PBP/PIP 画面全体に映像を表示 |
オリジナル | 映像信号入力の画面サイズで、PBP/PIP 画面に映像を表示 |
PBP/PIPのレイアウト表示方法選択画面
↑写真上から次の設定になります。
- 1画面フルサイズ(PBP/PIPなし)
- PBP:2画面分割(縦)
- PBP:2画面分割(横)
- PBP:4画面分割
- PIP:右下
- PIP:左下
- PIP:左上
- PIP:右上
PBP機能を利用すると最大解像度3840×2160から分割する形になるので表示領域は狭くなります。
なので、設置面積が確保できる場合はPBP機能は利用せずにマルチモニターにしたほうが良いです。
「画質」設定
画質設定のピクチャーモードに表示される項目は映像出力側のHDR効果によって変わります。
大項目 | 中項目 | 小項目 | 意味 | 説明 |
---|---|---|---|---|
ピクチャーモード | ユーザー設定 | [画像調整] で設定した色合いを表示 | ||
鮮やか | コントラスト、明るさ、シャープネスの値を高めて鮮明な画質で表示 | |||
HDR効果※SDRのみ | 通常の映像(SDR)をHDRに近い画質で表示 | |||
ブルーライト低減モード※SDRのみ | 画面表示を紙のような質感で表示 | |||
標準※HDRのみ | HDR 映像に最適化した画質で表示 | |||
シネマ | 動画の閲覧に適した画質を表示 | |||
FPS | FPS(First Person Shooting)ゲームに最適化されたモード | |||
RTS | RTS(Real Time Strategy)ゲームに最適化されたモード | |||
色覚調整※SDRのみ | 色覚タイプP型及びD型の色覚用カラーモード※通常は利用しない | |||
画像調整 | 明るさ | 画面の明るさを調整 | ||
コントラスト | 画面のコントラストを調整 | |||
シャープネス | 画面のシャープさを調整 | |||
SUPER RESOLUTION+ | 解像度の低い映像を鮮明に表示する機能 | High | 最も強いレベルで超解像をかけ、画質を最適化 | |
Middle | LowとHighの中間レベルに超解像をかけ画質を最適化 | |||
Low | 滑らかで自然な画質に最適化して表示。静止画像に効果的 | |||
オフ | 超解像をオフにする | |||
ブラックレベル | モニターで表示できる最も暗い色のレベルを調整※HDMI接続時のみ変更可能 | High | 映像信号の情報をそのまま表示 | |
Low | 暗い部分が暗くなり、シャープな色合いで表示 | |||
DFC | オン | 明るさとコントラストを画面に合わせて自動的に調整 | ||
オフ | [DFC]機能を無効 | |||
ゲーム機能設定 | 応答速度 | 画面上で表示される映像の応答速度を設定 | Faster | 応答速度を高速にする |
Fast | 応答速度を中程度高速にする | |||
Normal | 応答速度をやや高速にする | |||
オフ | 応答速度の改善機能をオフにする | |||
ブラックスタビライザー | 見えづらい画面の暗い部分を明るく表示し、視認性を高める。高い数値に設定すると暗い部分が見えやすくなり、減らすと明暗の差が大きくなり鮮明な画像表示になる | |||
カラー調整 | ガンマ | モード1 モード2 モード3 | ガンマ値を補正。[モード1] に設定すると中間色が明るく、[モード3]に設定すると中間色が暗く表示される | |
モード 4 | ガンマ設定を調整する必要がない場合に選択する | |||
色温度 | ユーザー設定 | 後述の[赤]、[青]、[緑] で設定した画質を表示する | ||
Warm[暖色] | 画面の色温度を寒色系(より赤い)に設定 | |||
Medium[中間] | 画面の色温度を中間に設定 | |||
Cool[寒色] | 画面の色温度を寒色系(より青い)に設定 | |||
赤 | RGB 各色の強弱を手動で設定 | |||
緑 | ||||
青 | ||||
6色相環 | 6色相環(赤、緑、青、シアン、マゼンタ、イエロー)の色合い、彩度を調整して、より詳細な色を設定 | 色合い | 各色の色相を調節 | |
彩度 | 各色の彩度を調整。指定色の値を大きな数値に設定すると色味が強くなり、小さな数値に設定すると色味を失いグレーに近い色合いになる | |||
ピクチャーモード初期化 | ピクチャーモードの設定を初期値に戻す | Yes | 初期設定(工場出荷時の設定)に戻る | |
No | なにもせずに前の画面に戻る |
HDRとは
HDRとはHigh Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)の略で一般的なSDR(スタンダードダイナミックレンジ)の映像に比べて明るさの階調幅を増やすことでメリハリのある映像を表示する技術です。
HDRを利用する方法
HDRは出力側が対応していないと効果がありません。
Windows 11はHDRに対応しているので43UN700に接続するとOS側でHDR効果のONとオフを選択できます。
ただし、HDR効果はゲームや映画などを表示させる用途に向いており、Webブラウジングや文字入力などの一般的な作業では逆に見難くなります。
↑Windows11の拡大機能(スケーリング)を表示させる方法は次のとおりです。
- ディスクトップ画面で右クリックで表示されるメニューの「ディスプレイ設定」を選択
- ”明るさと色”の”HDRを使用する”をオンにする
「全般」設定
大項目 | 中項目 | 小項目 | 意味 | 説明 |
---|---|---|---|---|
言語 | OSDメニューや設定に表示される言語を選択 | |||
Sound Optimizer | モニターの設置方法に適したサウンド出力を設定 | 壁掛けタイプ | モニターを壁掛けした状態に最適化された音声を出力 | |
スタンドタイプ | スタンドを使用した状態に最適化された音声を出力 | |||
SMART ENERGY SAVING | High | より効果的に消費電力を抑える | ||
Low | 消費電力を抑える | |||
オフ | 無効にする | |||
セットID | セットID を設定([セットID01]~[セットID10]) | |||
電源LED | モニター下部の電源LEDをオンまたはオフにする | オン | 電源ランプが自動でオンになる | |
オフ | 電源ランプがオフになる | |||
自動スタンバイ | 一定時間画面に動きがないとモニターを自動的にオフにする機能。 “オフ”、”4時間後”、”6時間後”、”8時間後”から選択 | |||
DisplayPortバ ー ジョン | 接続機器のDisplayPortと同じバージョン[1.4]/[1.2]/[1.1]から選択。HDR映像を表示させる場合は [1.4] に設定 | |||
HDMI ULTRA HD Deep Color | ULTRA HD Deep Colorに対応しているデバイスに接続したときにシャープな画像を提供する | |||
Beep音 | モニターの電源がオンまたはオフにするときのビープ音のオン/オフを設定 | オン | モニターの電源をオンにしたときに、ビープ音を鳴らす | |
オフ | ビープ音をオフにする | |||
OSDロック | OSDの設定可能な項目を制限 | オン | 設定可能な項目が制限され、表示されなくなり変更できなくなる | |
オフ | 設定可能な項目すべてを表示/設定変更できる | |||
OSDサイズ | OSDの文字サイズを[小]と[大]から選択 | |||
表示情報 | [シリアルナンバー]、[電源投入時間合計]、[解像度]が表示される | |||
初期化 | 設定をリセットしますか? | Yes | 初期設定(工場出荷時の設定)に戻す | |
No | なにもせずに前の画面に戻る |
- ULTRA HD Deep ColorはHDMI3か4の端子に接続していて、映像出力デバイス側が対応している必要があります
- セットIDは普段使うことはありません。外部から制御する時に利用します
他の液晶モニターと比較
43UN700とEIZOの32.5インチ4K液晶モニター EV3282の画質を比較しました。
こちらの記事を参考にしてください↓
43UN700とEV3285を徹底比較
43UN700のメリット・デメリット
43UN700を実際に使用した感想とメリットとデメリットを書きます。
デメリット
43UN700のデメリットは5つです。
- 液晶パネルのアンチグレア処理の質感が悪くギラついていて見にくい
- 画素密度(画素ピッチ)が104ppiと粗いので細い文字が見難い
- 液晶パネルの最端に色の滲みがある
- 好みの画質と色に調整するのに時間がかかって面倒
- スタンドの高さ調整ができない
①液晶パネルのアンチグレア処理の質感が悪い
液晶モニターに施されているアンチグレア処理の品質/質感が悪いです。
薄いすりガラスを通して見ているような感じで全体的に若干白っぽいです。
これは個々人が直前に使っていた液晶モニターによって感じ方が異なります。
②画素密度が104ppiと粗いので細い文字が見難い
42.5サイズなのにも関わらず最大解像度が3840×2160なので画素密度が104ppiと高繊細ではありません。他のサイズが小さく解像度が同じ液晶モニターと比較すると細い文字がギザギザで粗く表示されるので見難いです。
この画素密度が低く細い文字が見難いことが43UN700の最も残念な点です。
細い文字の見やすさはOS側の拡大機能で100%から125%に変更すればギザギザ感は無くなりますが、拡大した分だけ作業領域が狭くなるので大画面のメリットが無くなってしまいます。
これも個々人が直前に使っていた液晶モニターによって感じ方が違うはずです。
③液晶パネルの最端に色の滲みがある
液晶パネルのエッジ全周部分に薄黄色のにじみがあります。
OS側の背景色によって目立ち方が異なります。
背景がグレーなどの中間色の場合は目立ちますが、メモ帳などの背景色が白や黒の場合は目立ちません。
EIZOの4Kモニター EV3285も43UN700ほど酷くはありませんが、よくみると液晶パネルの最端部分に薄黄色のにじみがあるので初期不良ではなさそうです
④好みの画質と色に調整するのに時間がかる
他の液晶モニターと比較すると設定項目が多く、とくに色に関する設定が細かく変更できるので、好みの色合いに設定するのに時間がかかり面倒です。
④スタンドの高さ調整ができない
43UN700-BAJPに付属のスタンドは高さが調整できません。
高さ調整機能は無いよりもあったほうが快適に利用できるのは間違いありません。
ただでさえ42.5インチの大画面なので細かい作業をするときは高さを調整したほうが見やすくなる場面が多いです。
使用環境によっては高さ調整できないことは最も残念な点になります。
解決策としては下記の2点が挙げられます。
- 高さ調整はできないが全高が2.4センチ低い43UN700T-Bを買う
- モニターアームを利用する
①の43UN700T-Bのスタンドは4点の細い足で支えるタイプなので設置環境によっては不向きです。
壁にピッタリくっつけたり、距離を少しでも遠くに離したい場合はモニターアームを利用したほうが良いです。
ただし43UN700は液晶モニターが42.5インチとサイズも重量も大きいので、最大荷重15kg以上に対応したモニターアームが必要です。難点は大きなサイズに対応した製品自体が少ないことです。
メリット
43UN700のメリットは下記の3点です。
- 42.5インチ、4K、IPSの条件の液晶モニターの中でコスパが良い
- 大画面なのでOSのスケーリング(サイズ拡大)機能を使わない100%表示でも見やすい
- ドット抜けや輝度異常は皆無
①同じ性能の液晶モニターのなかで最もコスパが良い
4Kの42.5インチサイズでIPSかつノングレアの液晶モニターの中で最も安価です。
43UN700以外で、全ての条件を全て満たす製品はあったとしても高価です。
ヤフーショッピングでPayPayポイントの還元率が高い時は、ポイント差引価格6万円程で購入できます
②OSのスケーリング(表示サイズの拡大)機能を使わない100%表示でも見やすい
OS側のディスプレイの表示サイズを拡大(スケーリング)しなくても最大解像度である3840×2160の100%設定でも文字やフォルダー等のアイコンが見やすいです。
この等倍の4K最大解像度でも文字が小さく感じないことが43UN700の最も良かった点です。
ただし、液晶パネル自体の画素密度が低いので、とくに細い文字のクッキリ感は低いです
OSの表示サイズ拡大機能
↑Windows11の拡大機能(スケーリング)を表示させる方法は次のとおりです。
- ディスクトップ画面で右クリックで表示されるメニューの「ディスプレイ設定」を選択
- 拡大縮小とレイアウトの項目内のプルダウンメニューから拡大したいサイズ%を選択
以上で、簡単に表示サイズを拡大することが可能です。
もし、最大解像度の3840×2160で文字サイズが見難く感じる場合は125%や150%に設定すると全体的に拡大表示されるので見やすくなります。
※拡大縮小とありますが100%以下に縮小できません。
③ドット抜けや輝度異常は皆無
43UN700の液晶パネルは非常に広い面積ですが、1つもドット抜けや輝度異常はありませんでした。
購入日から3年間は輝点(同じ色で光りっぱなしのピクセル)が1個でもあった場合は無償修理を謳っているだけのことはあります。
10年ほど前だったら比較的安価な製品には必ず1つドット抜けはありましたが最近はまったくドット抜けが1つでもある液晶モニターに出会ったことはありません。
- 大きな液晶パネルにも関わらずドット抜けは皆無
- 液晶パネル(LEDバックライト)に目立つような色むらはありませんでした
まとめ
43UN700は安価で購入できる割には性能が良く、コスパが高いことが最大の特長です。
42.5インチの大画面なので3840×2160の最大解像度にしていても文字が見やすいです。
おかげで125%等に拡大表示する必要がなく等倍表示で使えるため、表示面積が増えて作業効率が上がります。
最大の難点は同じ4Kの画面サイズが小さい他の液晶モニターと比較すると画素密度(ピッチ)が粗いのでクッキリと表示されないことです。全体的に若干ぼやけた感じがします。
細いフォントの文字はギザギザで滑らかに表示されずに見難いのはとくに気になる点です。
はじめは、設定で改善できないかと試行錯誤しましたが無駄でした。
物理的な画素サイズが大きい(粗い)のでこればかりはどうしようもありません。
42.5インチで細い文字もクッキリと表示するには、5K(5120×2880)や8K(7680×4320)表示にも対応した高繊細な画素密度が必要です。
とはいえ、価格と性能はバランスだと思うので、安価なことを考慮すると納得できる範疇です。
主な用途が文字入力やWebブラウジングはもちろん、映画やゲーム、TVなどマルチに利用できるので汎用性はとても高いです。
つまり、広い画面を最大限使って作業効率を良くしたいけど、文字が小さくて見づらくなるのは困る場合、文字が小さくならずに見やすくて作業効率が良い43UN700はおすすめです。
ただし、画面表示面積に対して画素密度が粗いので、文字のクッキリ感と全体的な繊細感の質は落ちるのでその点だけ注意が必要です。
- 42.5インチと表示面積が広いので4K最大解像度の等倍表示でも文字が小さくならないので見やすい
- 最安6万円程で購入できるのでコスパは高い
- 液晶パネルの端に薄黄色のにじみがある
- 画素密度が粗いのでぼやけた感がある。とくに細いフォント文字が見難い
- 画質調整、色設定が難しく面倒
- 標準スタンドは高さ調整できないので環境によっては壁掛けかモニターアームが必要
43UN700とEIZOの32.5インチ4K液晶モニター EV3282の画質の違いを徹底的に比較した記事です↓
43UN700とEV3285を徹底比較