パナソニック(Panasonic) ヘアドライヤー ナノケア EH-NA0Eを実際に1年以上使用した感想と良い点と残念な点などをレビューする。
過去のナノケアや他のドライヤーとの比較もしている。
この記事はこんな人におすすめ!
- ナノケア EH-NA0Eの良い点と悪い点を知りたい
- 実際に使用してみた感想を知りたい
ナノケア EH-NA0Eの発売は2020年8月
EH-NA0Eのレビュー
ナノケア EH-NA0Eは高浸透ナノイーとミネラルマイナスイオンを含んだ風が出て髪の毛に潤いをもたらす効果のあるヘアドライヤー。
EH-NA0Eの特長
ナノケア EH-NA0Eの特長はほとんど目にみえず、時間差で実際の毛髪に効果が出てくるものが多い。
- 高浸透ナノイー
- ミネラルマイナスイオン
- イオンチャージPLUS
- 速乾ノズル
- 多彩なモード
高浸透ナノイー
高浸透ナノイーとは、微粒子イオンの”ナノイー”の水分量を増やして毛髪内部に浸透しやすくさせたものになる。
ナノイーとは?
ナノイーには下記の3つの特長がある。
- ナノイーとは空気中の水に高電圧を加えることで生成されるナノサイズの微粒子イオン
- マイナスイオンを水のバリアで包んでいるので寿命が長いのが特長
- ナノイーは水蒸気よりもはるかにサイズが小さいので髪の組織の奥まで入り込むことができる
ミネラルマイナスイオン
ミネラルマイナスイオンとは亜鉛電極から発生するマイナスイオン。
亜鉛は身体に必要な栄養素(ミネラル)で、人体にとって不足しがちなミネラル成分だ。
しかし、あくまでもEH-NA0Eはマイナスイオンの発生部品に亜鉛を使っているだけ。
つまりマイナスイオンを発生させるための素材に、たまたま亜鉛を使っているというだけのこと。
マイナスイオンの発生源に亜鉛(ミネラル)が使われているのでミネラルマイナスイオンという名称にしているようだ。
ミネラルマイナスイオンとあるが、亜鉛の成分が髪の毛に付着するわけではない
イオンチャージPLUS
イオンチャージPLUSは前述の”高浸透ナノイー”と”ミネラルマイナスイオン”を髪の毛に浸透しやすくさせる電極機能のこと。
”高浸透ナノイー”と”ミネラルマイナスイオン”はマイナスの電極なので、髪に当て続けると髪の毛にマイナスの電気が溜まり、マイナスの電極同士なので反発し合い髪に浸透しにくくなる。
そのため、持ち手の部分にプラスの電極(イオンチャージPLUS)を付けて、そこからマイナスの電気を逃がすことで”高浸透ナノイー”と”ミネラルマイナスイオン”が髪に付着しやすくなる。
速乾ノズル
乾燥速度を上げるために温風/冷風の吹き出し口の形状を工夫したのが速乾ノズル。
弱風と強風を同時に縦に吹き出し、毛束をほぐしながら乾かすことで乾燥までの速度を上げている。
※速乾ノズルの形状がわかる写真は下に載せている。
全9種類の多彩なモード
ナノケア EH-NA0Eには風量や風温、効果の違う全9種類のモードがあり状況に応じて選択することができる。
まずは9種類のモード一覧を記載する。各モードの詳細は後述している。
- 温風モード
- 冷風モード ※電源スイッチ位置がTURBOまたはDRYの時に利用可能
- インテリジェント温風モード ※電源スイッチ位置がTURBOまたはDRYの時に利用可能
- 冷温リズムモード ※電源スイッチ位置がTURBOまたはDRYの時に利用可能
- スカルプモード
- 毛先集中ケアモード ※電源スイッチ位置がSETの時に利用可能
- スキンモード ※電源スイッチ位置がSETの時に利用可能
電源スイッチの位置が、TURBOまたはDRYになっているときは5つのモード、
電源スイッチの位置が、SETになっているときは4つのモードの総合計9種類のモードに切り替えることができる。
少しややこしいので下記の表にまとめた。
電源スイッチが「TURBOまたはDRY」のとき
モード名 | 説明 | ランプ表示 |
---|---|---|
温風モード | 温風が出る | HOT点灯 |
インテリジェント温風モード | 室温に合わせて快適に乾燥できる温風が出る | HOT点滅 |
冷温リズムモード | 温風を検知し、最適な間隔で温風と冷風が交互に出る | HOTまたはCOLDが点灯 |
冷風モード | 冷風だけが出る | COLD点灯 |
スカルプモード | 地肌に優しい温風が出る | SCALP点灯 |
電源スイッチが「SET」のとき
電源スイッチの位置がTURBOまたはDRYのときのモード名と一部重複しているがSETのときのほうが風量が弱いという違いがある。
モード名 | 説明 | ランプ表示 |
---|---|---|
温風モード | 弱い温風が出る | HOT点灯 |
毛先集中ケアモード | 室温を検知し、最適な間隔で毛先の仕上げに適した弱い温風と冷風が交互に出る | HOTまたはCOLDが点灯しCAREが点灯 |
スキンモード | 肌ケアのできる弱い冷風が出る | COLDとSKINが点灯 |
スカルプモード | 地肌に優しい弱い温風が出る | SCALP点灯 |
EH-NA0Eの特長の効果が出にくい条件
髪の毛の状態は個人差があるので下記に該当する場合はEH-NA0Eの前述した特長(機能)の効果が現れにくくなる。
- 縮毛
- 縮毛矯正パーマをかけて4か月までの場合
- 強いくせ毛
- 髪質がサラサラでおさまりが良い髪
- 短髪
これらはとくに高浸透ナノイー、ミネラルマイナスイオン、温冷リズムモード、毛先集中ケアモードの効果に影響する。
EH-NA0Eの使い方
EH-NA0Eは多彩なモードがあるので髪の毛の状態によりモードを変えるのが効果的だ。
要望 | 利用モード | 説明 |
---|---|---|
地肌を優しく乾かしたい | スカルプモード | 約60℃の温風で地肌に優しく乾かせる |
肌のうるおいをケアしたい | スキンモード | 風呂上りの乾燥しやすい肌に潤いを与える |
温風の熱さを軽減したい | インテリジェント温風モード | 室温が18度以上の場合、温風の温度を下げる |
髪を艶やかにしてまとまりを付けたい | 温風リズムモード | 髪が9割以上乾いた状態で温風リズムモードに切替える |
毛先の傷みが気になる | 毛先集中ケアモード | 髪の内側と外側から風を毛先にあてる |
EH-NA0Eの仕様
風量 | 1.3㎥/分(ターボ時) |
---|---|
温風温度 | ホット時:125℃(ドライ・室温30℃の時) スカルプモード時:60℃(室温30℃の時) |
本体寸法 | 幅21.6×高さ22.6×奥行9.2センチ |
本体重量 | 約580g |
消費電力 | 1200W |
付属品 | セットノズル、取扱説明書兼保証書、ご愛用者登録案内 |
EH-NA0Eの付属品
↑付属品はヘアドライヤー本体、セットノズル、取扱説明書兼保証書、ご愛用者登録案内。
EH-NA0Eの外観
EH-NA0Eの吹出口(速乾ノズル)
↑ドライヤー本体の風の吹き出し口は速乾ノズルが備わっている。
左右に別れた内側からは強風が、外側からは弱風が吹き出す仕組みになっている。
高浸透ナノイーとミネラルマイナスイオン吹出口
↑中央の大きなほうが高浸透ナノイーの吹出口で、その下の左右にある小さいのがミネラルマイナスイオンの吹出口になる。
この部分が汚れているとマイナスイオン効果が減衰するので汚れた場合は掃除する必要がある。
ハンドル(イオンチャージPLUS)
↑ハンドル部分の後ろ側に設置されているイオンチャージPLUSは一見すると凸凹状に見えてスイッチのようになっているが、電極になっているだけなのでスイッチではない。
この部分に触れているだけで身体側に帯電したマイナス電気を逃がす効果がある。
電源スイッチ
↑TURBOとDRYの位置になっているときと、SETになっているときでは切り替え可能なモードが異なる。
モードの切り替えなどの詳細は前述の”全9種類の多彩なモード”に記載している。
本体側面のモード表示部
↑写真左下の丸いボタンが風温切替ボタンで、中央のランプとHOT~SKINが表示部になる。風温切替ボタンを押すことでモードを切り替えることができる。現在どのモードになっているかはHOTからSKINの文字の横についているランプで確認できる。
EH-NA0Eを1年間使用した感想
実際にナノケア EH-NA0Eを1年間使って感じた良かった点と残念な点を書いてみた。
主に大風量をウリにしている一般的なドライヤー(テスコムのTID2700、コイズミ モンスター KHD-W720)、ずいぶん昔のナノイーと比較している。
テスコムのTID2700とンスター KHD-W720の風量の差などの違いをまとめた記事はこちら↓
EH-NA0Eの残念な点
ナノケア EH-NA0Eには残念な点はほとんどない。
価格が高いことぐらいだ。
そして、ドライヤー本体表面の高級感を出すために艶消しの塗装を施していて触り心地がサラサラしているのだが、それがかえって滑りやすくなっている。
ここは感覚的な部分なので、人によって良くも悪くも感じる可能性がある。
敢えて絞り出した感があるが残念な点は下記の2つ。
- 高価
- ハンドル部分のグリップ性が低い
価格が高い
ナノケア EH-NA0Eは高機能なので、必然的に開発費やら部品点数が多くなりコストが増す。こればかりはどうしようもない。
基本的には構造上の違いによる圧倒的風量をウリにしているダイソンのスーパーソニックと比べても、EH-NA0Eのほうが多機能で髪の毛に優しいことは間違いない。
そういった特殊な高級機ドライヤーと比較した場合、ナノケア EH-NA0Eは割高には感じないが、他の一般的なヘアドライヤーと比べるとどうしても高価に感じてしまう。
ハンドル部分のグリップ性が悪い
ナノケア EH-NA0Eのハンドル部分の塗装がサラサラなので摩擦抵抗が低いので滑りやすく感じる。これは高級感と持ちやすさの両立はできないことが原因。
まあ、廉価のヘアドライヤーのようなプラスチック感まるだしよりも質感を重視した結果だと思うので仕方がない。
そもそもドライヤーの構造上グリップ感はさほど重要ではない。
なぜなら逆さまに持たない限り、手からスッポリ抜け落ちる角度で使用することがないからだ。
EH-NA0Eの良い点
ナノケア EH-NA0Eの良い点は下記の4つ。
- 重量が軽い
- 温風の温度が高い
- 風量が分散せずスポットなので風圧が強い
- 保湿効果が高いので髪の毛がサラサラになる
重量が軽い
ナノケア EH-NA0Eは最大風量をウリにしているテスコムのTID2700やコイズミ モンスター KHD-W720に比べてもドライヤー本体の重量は100グラムほど軽いため扱いやすい。
- ナノケア EH-NA0E:約580g
- テスコム TID2700:約690g
- コイズミ KHD-W720:約685g
温風の温度が高い
ナノケア EH-NA0Eの一番判り易い特徴はこの温風の温度が高いことだ。
風量があっても温度が低いと髪の毛が乾く速度は遅くなる。
EH-NA0Eの温風は温度が高いので真冬に使っても快適に利用できる。
当然、その逆の夏場は熱く感じるので、その場合はインテリジェント温風モードにすることで冬場110℃だった温風を60℃に下げることができる。
インテリジェント温風モードは、具体的には室温に合わせて温風の温度を自動的に調整してくれる機能だ。
インテリジェント温風モード利用時の温風の目安温度:
- 室温18℃以下の場合:温風の温度は110℃
- 室温30℃の場合:温風の温度は60℃
室温18℃~30℃の間で温風は上限110℃~下限60℃の間で自動的に調整される。
風量が分散せずスポットなので風圧が強い
ナノケア EH-NA0Eは吹き出し口のサイズが小さいので風が広がらず風量が一点に集中する。そのため風圧が強い。
ダイソンのスーパーソニックほどではないが、市販のドライヤーのなかでも風圧は強いほうではないだろうか。
前述した高い温度の温風と風圧が合わさって髪を素早く乾燥させることができる。
保湿効果が高いので髪の毛がサラサラになる
ナノケア EH-NA0Eの高浸透ナノイーとミネラルマイナスイオンの効果で、髪の毛がサラサラになる。
このサラサラ感は、普段パサパサの髪の場合ほど効果がより実感できる。
高浸透ナノイーの効果で髪の毛のキューティクルに水分が浸透した結果、艶やかで指通りのよい髪質になり、髪の毛の触り心地がサラサラに感じるということだ。
このナノケア EH-NA0Eの最大のウリであるナノイーの効果は、古いナノケアと比べても格段に向上している。
昔の型番のナノケアから、このEH-NA0Eに乗り換えても違いが実感できるはずだ。
EH-NA0Eまとめ
ナノケア EH-NA0Eは使えば使うほど髪の毛が綺麗になるので髪の毛にこだわる場合、買って損しない商品なのは間違いない。
風量などの速乾性にこだわる場合も、温風の温度が非常に高いので乾くスピードは速い。
温度が高いとそれだけ髪の毛が痛みやすいという心配はもちろんあると思うが、 EH-NA0Eはナノケアーで同時に潤いをキューティクルに浸透させているので痛まないというカラクリになっている。
他にも普通のドライヤーと比べてもナノケア EH-NA0Eが優れている箇所は多い。
例えば、廉価で風量だけをウリにしているドライヤーはたしかに風量はあるが、風温が低く騒音がすごい機種が多い。つまり、風量だけが優れていて、静音性や髪の毛へのダメージ軽減などの機能面はまったく考慮されていない。
そして、真冬は温風温度が低いので風量と騒音が多い割に、なかなか髪の毛が乾きにくい結果になる。真冬に比較するとこの差は判り易い。
いっぽう、ナノケア EH-NA0Eは非常にバランスが優れている。なかでも髪の毛へのダメージ防止対策をはるかに通り越していて、使えば使うほど髪の毛が綺麗になるという効果がある。
つまり、髪の毛へのダメージ防止という、マイナス効果を防ぐだけの一般的なドライヤーと比較すると、ナノケア EH-NA0Eは髪の毛にプラスの効果を与えていることになる。
それだけではなく、ナノケア EH-NA0Eには温風の温度も室温に合わせて自動調整するモードも備わっている。
そのうえ、魔法のドライヤーや美容機器と呼ばれる「ヘアビューザー」の最新型と比較して、ナノケア EH-NA0Eは半額以下の価格で購入できる。
「ヘアビューザー」もそうだが、ナノケア EH-NA0Eも毎年新型がでる。
それと同時に旧型は値下げされて、1万円ほど安く購入できるかもしれないので、そのタイミングで旧型を購入するのもオススメだ。
ナノケア EH-NA0Eはパナソニックというブランドの安心感も魅力だが、それ以上に使用時の騒音の小ささやマイナスイオンの放出量の多さ、髪の毛に対するダメージ軽減具合(むしろプラスの効果)、温風の温度、風圧、ドライヤー本体の軽さなどのトータルでのバランスが優れており、価格以外に不満と欠点は見当たらない。まさに穴の無い、総合力に優れたドライヤーだ。
- ナノケア EH-NA0Eを使うと髪の毛が潤いサラサラになる
- 高音の温風とスポット風圧で髪の毛が乾くのが早い