バーミキュラ フライパン 26cm ウォールナットを実際に1年間使って感じたデメリットなどをレビューします。
この記事はこんな人におすすめ!
- バーミキュラ フライパンの良い点と悪い点を知りたい
- 当たり障りのない情報ではなく真実を知りたい
- 実際に使用してみた感想を知りたい
バーミキュラ フライパンのレビュー
バーミキュラのフライパンは鋳物ホーロー製で保温効果が高いことで有名です。
バーミキュラとは
バーミキュラとは名古屋にある1936年に創業した鋳造メーカーの愛知ドビー株式会社の鋳物ホーロー製品のブランドです。
バーミキュラは2010年に販売を開始しています。
鋳造とは作りたい姿形と同じ型に溶けた金属を流し込み、冷やして固める加工法のことです
鋳物ホーローとは
鋳物ホーローとは鋳造で作られた製品にホーロー加工を施した製品のことです。
ホーロー加工とは金属の表面にガラス質を高温で焼きつける加工方法です。
鋳物とホーロー加工について、それぞれを詳しく解説します。
鋳物のメリットとデメリット
鋳物(鋳鉄)の主なデメリットは重いことです。メリットは金属なので丈夫なことです。
- 蓄熱性が高い
- 形状の自由度が高く安価に大量生産できる
※メーカー側のメリットです
- 重い
- 脆い※硬いが一定限度の力が加わったときに割れたり、折れやすい
- 錆びやすい
- 熱伝導性が低い
一般のフライパンよりも重量が重くなるのが鋳物(鋳鉄)の最大のデメリットです
これらは一般的な鋳物(鋳鉄)についてのメリットとデメリットです。
鋳鉄自体は熱伝導率は良くありません。
鋳鉄はアルミと比較すると¼の熱伝導率しかありません。
ホーロー加工のメリットとデメリット
いっぽう、ホーロー加工のデメリットはガラス質なので割れやすい点です。メリットは耐久性があることです。
- 耐久性が高い
- 傷が付きにくい
- 保温性が高い
- 臭いが付きにくい
- 衝撃や温度変化に弱い
- 表面にヒビや傷一部分でも発生したら使えなくなる
これらは一般的なホーロー加工についてのメリットとデメリットです。
バーミキュラ フライパンの特長
バーミキュラ フライパンの公式な商品の情報として明記されている事柄については太字で書いています。
バーミキュラ 鋳物ホーローフライパンの主な特長は下記の8つです。
- 本体は鋳鉄で、表面はホーローコーティングされている
- 電磁調理器(IH)で使える
- 親水性が高く水が馴染む
- 保温性が良いので具材を調理する時にフライパンを持ち上げて振る必要が無い
- 食材の余分な水分を一瞬で飛ばすことができる
- 蓄熱性が高いので予熱時間が短くて済む
- ホーローが遠赤外線を発生させ食材の内側から加熱する
- ホーローは高温時にフッ素コーティングのような有毒ガス発生の心配が無い
- 長所:保温性に優れている
- 短所:高価、火加減調整が難しくコツと慣れが必要
バーミキュラ フライパンの仕様
材質 | 本体:鋳鉄ホーロー、ハンドル:オーク材 or ウォールナット材 |
---|---|
耐熱温度 | フライパン本体:300℃、ウッドハンドル部分:60℃ |
対応熱源 | ガス、IH、ハロゲン、ラジエント、シーズ |
製造国 | 日本 |
サイズ | 20cm | 24cm 深型 | 26cm | 28cm |
---|---|---|---|---|
満水容量 | 約1.0リットル | 約2.0リットル | 約1.8リットル | 約2.2リットル |
寸法 | 直径20[幅38/高さ8.5/深さ3.5]㎝ | 直径20[幅43/高さ11/深さ5]㎝ | 直径20[幅46/高さ10/深さ4]㎝ | 直径20[幅49/高さ10/深さ4]㎝ |
重量 | 約0.7kg | 約1.05kg | 約1.1kg | 約1.2kg |
バーミキュラ フライパンのウッドハンドルの種類
バーミキュラ フライパンの持ち手部分は天然木製で、1個づつ削り出してウレタン塗装で耐水処理を施しています。
ウッドハンドルの種類は下記の2種類あり、色が異なります。
- オーク材
- ウォルナット材
バーミキュラ フライパンの各部名称
バーミキュラ フライパンの使い方
バーミキュラ フライパンの基本的な使い方は下記の2つです。
- しっかり予熱する
- 焦げやすい食材は火を止めてから入れる
しっかり予熱する
↑バーミキュラ フライパンを使う上での最大のコツは最初にしっかり強火で予熱することです。
焦げやすい食材は火を止めてから入れる
↑バーミキュラ フライパンはホーローで蓄熱性が高いため、ずっと加熱し続ける必要はありません。予熱を利用して食材を調理したほうが焦げつきません。
バーミキュラ フライパンのお手入れ方法
バーミキュラ フライパンの梱包
バーミキュラ公式オンラインサイトからバーミキュラ フライパン 26cm ウォールナットを購入しました。
バーミキュラ フライパンの付属品
付属品は次のとおりです。
- フライパン本体
- 使用上の注意
- バーミキュラ ポットメイドベーカリーの宣伝チラシ
- バーミキュラ レシピサイトアプリの宣伝チラシ
- レシピブック
フライパン本体に付属しているレシピブックとまったく同じ内容が、バーミキュラ フライパンの公式Webサイトから無料で閲覧・ダウンロード可能です。
フライパンのサイズ毎に内容が異なるレシピブックが4冊(PDFファイル)公開されています。
バーミキュラ フライパンの外観
↑ホーロー加工が施されているので、艶があって指で触れてもツルツルです。
↑フライパンの裏面にはVERMICULARの刻印があります。
バーミキュラ フライパンのウッドハンドル
↑フック用の穴も開いているので壁掛けできます。
実際の重さは仕様の1100グラムより軽い1045グラムでした
バーミキュラ フライパンの口コミ
実際にバーミキュラ フライパン26cmを使ってみて残念に感じた点と良い点を解説します。
バーミキュラ フライパンの残念な点
残念なのは6点です。
- 必ず油が必要
- 油のしみが目立つ
- 通常の一般的なフライパンよりも使い方が面倒
- 強火で焦げやすい食材を加熱し続けた場合はフライパンが焦げる
- 高価
リペアサービスも高価
必ず油が必要
一般的なフッ素加工のフライパンは油がなくても炒めることは可能ですが、バーミキュラ フライパンは油を引かないと焦げつきます。
油を控えたい場合はバーミキュラ フライパンを購入するのを控えることをおすすめします
油のしみが目立つ
油のしみは調理する際にまったく影響はありませんが、洗剤やスポンジで洗っても取れないので汚れが付着しているようで見苦しいです。
↑このように洗っても取れないシミが広範囲に付着するので見た目が非常に悪いです。
人によってはこの取れないシミが最大の残念な点になり得ます。
油しみはフライパンに水を張って重曹、酢、中性洗剤を各大さじ1杯を加えて15分沸騰させ、油しみを木べらで擦ると綺麗になります。
通常の一般的なフライパンよりも使い方が面倒
一般的なティファールのフッ素コーティングされたフライパンと比べると、使い方が異なるため面倒です。
ホーローコーティングされたバーミキュラ フライパンは下記の使い方が基本になります。
- 強火で予熱をしてから油を入れ、煙が出たら火加減を調整して調理を開始する
一般的な市販のフライパンと比較すると、最初に火加減の調整が必要なので面倒です。ここがバーミキュラ フライパンのデメリットであり注目すべき最大のポイントです。
とはいえ、慣れてしまえばどうってことはないのですが、普通のフライパンよりも遥かに扱いが難しいです。
バーミキュラ フライパンは適当な使い方をすると焦げ付いたり、性能をフルに発揮できません
強火で焦げやすい食材を加熱し続けた場合はフライパンが焦げる
一般的なフッ素コーティングされたフライパンと比べると、強火で焦げやすい食材を調理するとバーミキュラ フライパンと食材の両方が焦げてしまいます。
このようにバーミキュラ フライパンの取り扱いにはコツと慣れが必要です。
高価
ホーローコーティングなどのコストや持ち手の品質、日本製ということを考慮すると安くできないのは納得できます。
とはいえ、26センチのフライパンが約2万円なので、ポピュラーな海外製のフライパンと比べると3~7倍程の価格です。
- バーミキュラ フライパン 26cm:18590円 ※2022年6月時点の価格
取っ手のとれる T-falフライパン 26cm(チタンエクセレンス 6層コーティング):約6000円
- ニトリ フッ素樹脂塗膜加工 フライパン 26cm:約2500円
リペアサービスも高価
フッ素加工されたフライパンと同じようにホーローコーティングされたバーミキュラ フライパンもホーロー部分が摩耗し剥げてきます。
そんなときはバーミキュラのリペアサービスで修復できますが、料金が高価です。買い直すよりは安価ですが、26cmのフライパンだと総額1万円程かかります。
バーミキュラのリペアサービスの税込料金
サイズによって料金が異なります。
- フライパン 20cm:5940円
- フライパン 24cm 深型:8140円
- フライパン 26cm:8415円
- フライパン 28cm:9625円
上記の価格に往復送料1500円が別途かかります。
バーミキュラ フライパンの良い点
良い点は3つです。
- 汚れが落ちやすい
- 臭いが付きにくい
- 同じサイズの他のフライパンと同じ重さ
汚れが落ちやすい
バーミキュラ フライパンの最大の特長であるホーローコーティングのおかげで、表面に付着した汚れはフッ素加工された一般的なフライパンと同じぐらい落ちやすいです。
臭いが付きにくい
一般的なフッ素加工のフライパンと比べてバーミキュラ フライパンはカレー粉、魚、トマトソースなどの臭いが付きにくいです。
同じサイズの他のフライパンと重量は同じ
最もポピュラーな取っ手の取れるティファールのフッ素コーティングが施されたフライパンの26㎝サイズ(取っ手を含む)とバーミキュラ フライパン26cmの重さはほぼ同じです。
- ティファールのフッ素コーティング フライパン26cm(取っ手を含む)の重量:1055グラム
- バーミキュラ フライパン26cm重量:1045グラム
鋳鉄のデメリットである重さを克服している点は評価できます。
バーミキュラ フライパン まとめ
バーミキュラ フライパンの最大のメリットは他の一般的なフライパンと比べて、フライパン本体の表面に臭いが付きにくいことです。
それと保温性が良いので肉の表面をパリッと焼くことができます。
いっぽう、一般的なフライパンと比べてバーミキュラ フライパンの最大のデメリットは、油シミが目立つことと、火加減調整が面倒で難しくコツが必要なことです。
付属のレシピブックを熟読しないと上手に使いこなすのは難しいです。
今までに鉄のフライパンを使った事がある場合は問題にならないかもしれません。
ポピュラーで一般的なフッ素加工されたフライパンとは全くの別物と考えてください。
例えば、餃子を焼くのは非常に難しいです。
バーミキュラ フライパンの扱いに慣れてから餃子は焼いた方が無難です。
あくまでもバーミキュラ フライパンを使うと料理が美味しく作れるというのは、最初の火加減調整を念頭に置くという条件付きです。
一般的なフライパンと同じ使い方をすると、全く同じどころか、逆にデメリットの方が多くなります。
つまりバーミキュラ フライパンで調理する時の長所である、食材の余分な水分を飛ばすには、調理の最初に火加減調整という手間が必要だということを考慮する必要があります。
総じてバーミキュラ フライパンは扱いが難しく、慣れるまで大変で、汚れが目立ちやすいという、数多くのデメリットがあるという事実を先ずは知ってください。そしてそれでもメリットを感じる場合にのみ購入を検討してください。
バーミキュラ フライパンをおすすめできる場合をまとめると次のようになります。
- 料理を作るのが大好き
- 一般的なフライパンのフッ素コーティングの有毒性が気になる
- 美味しさを追及している。かつ火加減調整の手間が苦にならない
以上の点を踏まえて、扱い慣れる必要があるので性能を発揮するには時間が掛かる点や2万円近くする価格を天秤に掛けて、よく検討してから購入することをおすすめします。
一般的なフライパンのフッ素(フッ化物)の有毒性は目に見えないため、健康への安心代だと考えることができればバーミキュラ フライパンは高い買い物ではないはずです。
バーミキュラ 鍋の口コミはこちらの記事を参考にしてください↓
バーミキュラは使いにくい?口コミ評判レビュー