沖縄 西表島のマヤグスクの滝をトレッキングで挑戦したときに大失敗したときのようすや感想をレポートします。
この記事はこんな人におすすめ!
- 西表島のマヤグスクの滝に挑む場合の注意点を知りたい
- ツアーを使わずにマヤグスクの滝にどうしてもたどり着きたい
この記事を読むことで得られるメリット
- マヤグスクの滝にたどり着くことができる可能性が高くなります。
カンピレーの滝からマヤグスクの滝までトレッキング
当記事はカンピレーの滝から登山道を通ってトレッキングでマヤグスクの滝に行くルートでの失敗談になります。
なので、当記事を最後まで見てもマヤグスクの滝にたどり着けない可能性はあります。
じゃあなんでまたマヤグスクの滝にたどり着いた体験談じゃないのに、わざわざ失敗談を書く必要があるのと思うのも当然だと思います。
失敗談をあえて書く理由それは自分と同じ失敗をしてほしくないからです。
当記事を見ることで同じ失敗をしなくて済みますし、対策も出来るはずなのでマヤグスクの滝にたどり着く可能性が高くなります。
そして、いろんな角度からマヤグスクの滝に挑む場合の施策も書いています。
マヤグスクの滝の詳細情報
マヤグスクの滝は西表島のちょうど真ん中にある滝です。
階段状の岩盤の上を広がって流れる落差10m、幅15mの滝で幻の滝と呼ばれています。
マヤグスクの滝の場所
マヤグスクの滝は浦内川の支流イタチキ川を、浦内川との合流点から約500m遡ったところにあります。
マヤグスクの滝の行きかた
浦内川河口から約8㎞上流の軍艦岩まで遊覧船で遡り、遊歩道を約45分歩くとカンピレーの滝に着きます。
カンピレーの滝から先は西表島東部に至る西表島横断道(西表縦走線)となっていて、
この横断道を浦内川とイタチキ川の合流点まで進み、イタチキ川を約500m遡るとマヤグスクの滝に着きます。
詳しい行きかた:
- 「浦内川ジャングルクルーズ」の遊覧船で軍艦岩に到着
- 軍艦岩からトレッキング(徒歩)して「カンピレーの滝」まで行く 所要時間は約40分
- カンピレーの滝の川沿いにある西表島横断道(山道)に入ってイタチキ川の合流地点まで進む。所要時間は約90分
- イタチキ川を遡上する(イタチキ川を進んでいる自分の右手側を歩く) 所要時間は約30分
- マヤグスクの滝に到着
※④~⑤は実際は未体験なので、調査した結果を載せています。
↑この写真内の番号と上記の詳しい行きかたの番号は一致していません。
浦内川河口の船着場から軍艦岩までの遊覧船のようすはこちらです↓
⇒ 【旅行記】西表島 浦内川ジャングルクルーズ実体験レポート
軍艦岩からカンピレーの滝までのトレッキングのようすはこちらの記事にまとめています↓
⇒【旅行記】西表島 カンピレーの滝までトレッキング実体験レポート
西表島横断道とは
西表島の東部と西部を結ぶ横断道で、山深く湿度の高い玄人用の登山道です。
端(東部)から端(西部)にたどり着くまで丸一日かかります。
歩行時間は8~10時間ぐらかかるようです。
マヤグスクの滝に行く場合は、「イタチキ川出会」の案内板まで、正確にはイタチキ川の合流地点までしか西表島横断道は使いません。
イタチキ川は別名イタジキ川ともいいます
西表島 マヤグスクの滝に挑む場合の施策
ここからは非常に大事な内容です。
帰りの最終の遊覧船の時間が16時なので、それまでに軍艦岩まで戻らないといけません。
遊覧船の最終時刻は季節によって16時とは違う場合があるので事前に確認しましょう
制限時間
遊覧船を利用して軍艦岩まで行く場合は帰りの船までの制限時間がマヤグスクの滝に挑む場合に精神的にも体力的にもよりいっそう難易度を上げている一番の原因です。
遊覧船の最終便に乗り遅れて遊覧船をチャーターすると1万円するそうです。
それでも、ガイドさんに依頼するよりは安いです。
では、具体的な制限時間はといえば、
結論:制限時間は6時間です。10時(軍艦岩 発)~16時(軍艦岩 戻り)迄です
ちなみに、実際に行った時は下記の時間になりました。
- 遊覧船が9時30に船着き場を出発
- 軍艦岩 到着時刻:9時55分
- カンピレーの滝 到着時刻:10時30分
でした。
休憩やマヤグスクの滝の見学時間を入れるとあまり余裕はないです。
トレッキング時間は5時間を計算に入れる必要があるので、1時間は見学や休憩にあてることができます。
もし、9時半よりも早い時間に船が出ることがあれば、そのぶん余裕ができるので、そのときはねらい目ですね。
野宿
道中はスマホの電波はどのキャリア(会社)も圏外なので、もし怪我や体力の限界に達してしまったりして戻りの船の最終時刻16時に間に合わない場合は、野宿するしかないでしょう。
とはいえ、野宿ありきで重装備で挑むと、荷物の重さで体力が持たないという弊害が出るので、野宿するのは考えないで出来る限り軽装で挑むことが何よりも重要です。
それと野宿は考えないほうがいいと言った、もうひとつの理由はカンピレーの滝から先の西表島横断道はヤマビルの楽園だからです。
先頭で歩いていたということもありますが、周りに木々のない開けた川の中で休憩している時に、小さいヒルが数匹、靴の上を徘徊しているのを目撃してしまいました。
レギンスタイプのラッシュガードをはいていて、足首まで肌は守られているのですが、ちょうど土踏まずの肌が露出している箇所に血を吸って大きくなったヒルが張りついていました。
ヒルを実際に生でみるのは初めてだったのでパニックになり、夢中でヒルを引き剥がした体験をしています。
今でも思い出すとゾっとします。。
ヒル除けは持ってい行くよりも事前に塗ることをおすすめします。荷物になるのを避けたいからです。
そして、ヒルは塩が嫌いなようです。
なので、万が一の遭難の場合にそなえるという意味でも肌の露出を避けた格好で挑むか、肌を隠せる装備を携帯したほうがいいです。
携帯する装備は出来る限り軽いほうが良いのは体力維持の意味でも非常に大事です。
体力
マヤグスクの滝の行き方の次に体力は大切です。
体力に自信があって体力に不安がない場合は、マヤグスクの滝までの道順だけ、道を間違えないことだけが問題になります。
スポーツ経験者や普段から激しい運動をしているような人の場合はこの項目は読み飛ばしてください。
ですが、普段から運動していない場合はマヤグスクの滝までの登山道は非常に体力的にきついです。
ツアーを利用してガイドさん同伴の場合でも体力は必須です。
ちなみに、過去にスポーツ経験はまったくなく、1年間ほど運動していなかったので、めちゃくちゃ、ほんとうに死ぬほどきつかったです。もう、しゃべる力もないほどにヘトヘトになりました。
最後は這いながら軍艦岩に戻りました。。
人生でいちばん体力を消耗しました。
帰りの船の時間がずっと頭にあって、精神的も負担がかかり、最初から歩くピッチが上がっていたのも原因だと思います。
逆に言えば制限時間内に戻ってこれたので、よほどのことが無い限り大丈夫だとも言えます。。
詳しくは後述しますが、道に迷ってしまい、マヤグスクの滝まではたどりつけずに、引き返しています。現地の案内板で言えば⑨付近まで進んでから気づいて引き返しているので、マヤグスクの滝に行くのと同じかそれ以上に体力は使っています。
普段から身体を使うことをしている場合はそれほど心配する必要はないかもしれません。
ただ、こればかりは個人差が激しいです。
体力に自信がある人は大丈夫かもしれませんが、普段運動をまったくしていない場合は、なめてかかると痛い目にあうのは確実です。
おどしているわけではなく実際に体験した本当のことです。
10万円もらってもマヤグスクの滝に行くのは嫌です。
確実にマヤグスクの滝にたどりつける保証があったとしてもです。
もし、もう一度マヤグスクの滝に行くならヘリコプターを使って行きます
レンタル カヤック
カヤックをレンタルして自分のペースで自由に挑めたら最高なのですが。。
西表島でカヤックだけをレンタルしているお店はありません。なので、これは諦めましょう。
ですが、”ロビンソン小屋”というお店だけがレンタルをやっているようです。
しかし、随時レンタルをやっているわけではなく、連休中などはやっていません。
電話で相談した際に断られました。
ただ、お店の状況とタイミング次第ではカヤックをレンタルできるかもしれないので電話で問い合わせる価値はあると思います。
ツアーを利用
ガイドさん同伴でも遊覧船を使って軍艦岩まで行くツアーと、独自のカヤックで軍艦岩まで行くツアーの2種類あります。
前者の遊覧船を使うツアーの場合、同行者の歩くピッチが遅い場合は帰りの船に間に合わせるために途中で引き返すこともあるらしいです。
ツアーを検討する場合はGoogleで”マヤグスクの滝”で検索してみてください。
軍艦岩まで遊覧船を使わずに、カヤックで行くプランのツアーなら、ほぼ確実にマヤグスクの滝を見ることができます。ただ、時期によっては利用できません。夏季はやっていないようです。
もし、タイムマシンで過去に戻れるなら、軍艦岩まで遊覧船を使わずに、カヤックで行くツアーでマヤグスクの滝に挑みます。
マヤグスクの滝に挑んだようす
まず最初の難関は、カンピレーの滝の川辺にある「横断道入口」を探すことです。
想像よりも実際はけっこう奥にありました。
↑この写真よりもまだ先に「横断道入口」があります
ここまでの道のりも足元が滑りやすく、川辺の岩の高低差もあるので大変でした。
横断道入口
↑これがけっこう探すのが大変な「横断道入口」です。
想像してたよりも上流にありました。
これ以降は、横断道の木々に道標代わりの蛍光ピンクのリボンがついてるので、そのリボンに沿って進みます。
標識番号①
この黄色の番号(標識番号)がかなり重要です。
この番号の7まで横断道を進みます。8まで行くと行き過ぎなので覚えておいてください。
※横断道とは、いま話題にしている、この山道のことです。
ピンクのリボンを目印に進む
沼地
ピンクのリボンがわかりにくかったり無い箇所も多い
倒木
ピンクのリボンが地面に落ちている
標識番号③~⑤
第二山小屋跡の案内板
イタチキ川出会
↑この川の左側に、入り口にロープが掛かった川があるのでそこを遡上するとマヤグスクの滝に着きます。
どうして道を間違ったか
雨が降っていて体力も限界に、そして雷も鳴っていたので、焦る気持ちが先走ってしまい、写真を撮り忘れたのですがイタチキ川との合流点に黄色いローブが渡してある場所をスルーしてしまったことがマヤグスクの滝に行けなかった原因です。
立ち入り禁止と思い込んでしまい冷静な判断ができませんでした。
人間の先入観というのは恐ろしいです。
もちろん、正解はその黄色いロープの先がイタチキ川でした。
そこを遡上するとマヤグスクの滝にたどり着くルートがあったのです。
なので、もしロープが掛かっていてもその川を遡上する(進む)とだけ覚えておいてください。
とはいえ、道を間違った最大の原因は”川の合流地点でその川を遡上する”という情報を知らなかったことです。
それで、川の合流地点でその川を遡上しないで、そのまま横断道に入ってしまい、現地の案内板の番号⑨あたりまで進んだところで、雨足が強くなってきて、危険を感じたので、雨が弱まるまで少し待っているとき、スマホにインストールしていたYAMAPというスマホアプリのGPSで位置を確認したところ間違っていることがわかり、引き返したというわけです。
YAMAPなどの登山用スマホアプリはスマホの電波が圏外でもGPS機能で自分の現在地がわかる
マヤグスクの滝に挑む場合の注意点
マヤグスクの滝に行く場合の注意点をまとめます。
- 夏場でも手袋は必須
- ピンクのリボンだけが頼り
- ピンクのリボンは木々の生い茂る暗い場所にあるので視力が悪いと不利
- 想像以上に道中の足場が悪く倒木や土砂崩れなどが発生している
- 雨が降っていると道が滑りやすくなるので非常に危険
- ビーチサンダルでたどり着くことは不可能。登山のプロでも無理
- 途中の道のりでスマホは完全に圏外なので圏外でも機能する登山用スマホアプリは必須※無料版でOK
- ヒルに吸い付かれたくない場合は肌を露出しない対策は必要※いたるところにヒルがるわけではないので気にしない人はスルーでOK
- 大雨の後は増水して登山道が冠水している可能性がある
- 夏場は水1リットルは持っていきたい
以上たくさんありますが、道さえ間違えなければ打丈夫だと思います。
ピンクのリボンがわかりづらい
マヤグスクの滝に行く登山道(横断道)は道なき道を行く感じです。
人の踏み跡があるか否かを判断しないと道かどうか判別できない場所も多いです。
そんなときは山道の木々の要所にピンク色のリボンが付いているのでそれを目印にして先に進むことができます。
ですが、何箇所かはそのピンクのリボンが外れてどこかにいってしまい、道がわからなくなっているところもありました。
定期的に登山道のピンクのリボンの整備が行われていれば良いのですが、もしそのままの状態なら先に進むことができなくなる可能性もあります。
登山道(横断道)は滑りやすい
挑んだときは途中で雨が降ってきて道が滑りやすくトレッキング用のシューズをはいていても、登山道の石の上でおもいっきり滑って顔面を強打しました。
無傷だったのが不思議なぐらいです。
なので雨が降ってきた場合は危険すぎるので行かないようにしてください。
ヒル対策
マヤグスクの滝に挑んだのは2グループの計4名でしたが、ヒルに血を吸われたのは2名だけです。
当日は途中で雨が降ってきたのでヒルが出やすい条件が重なったということもあります。
なので登山道のいたるところにヒルがいるわけではないので無理に対策する必要はありません。
ですが、ヒルに噛まれて無理にはがすと傷跡が残ります。
なにより、家に帰って背中に張り付いて血を吸って巨大化しているヒルを目撃してショックを受けてしまうほうが影響は大きいです。
なので気になる人は踵まで覆うレギンスや、手首まで覆えるフード付きのラシュガードが便利なのでおすすめです。
マヤグスクの滝に臨むときのおすすめアイテム
実際にマヤグスクの滝に臨んだときに持っていて役立ったラッシュガードはこちらです。
↓この長袖ラッシュガードはフード付きで手の甲までガードしてくれるので非常におすすめです。上着だけ送料込2千円前後で購入できます。
↓このトレンカは足首までガードしてくれるので非常に役立ちました。送料込1500円以下で購入できます。
まとめ
カンピレーの滝を過ぎると本格的な山道になります。
中途半端な決意だと体力を消耗するだけです。
道中はコケが多く滑りやすいので怪我をする危険性も高いです。
実際に、雨が降っていて、濡れた道中の岩の上で滑って顔面を強打してしまいました。
顔面を岩に打ちつけた時にボキ!という骨の折れたような音がしたので、確実にヒビが入ったか、骨が陥没したと覚悟したのですが、幸いにも腫れることもなくまったく痛みませんでした。おそらくぶつけた岩に凹凸がなくツルツルだったのがよかったみたいです。
トレッキング用の水陸両用でグリップの良いシューズをはいていたのに滑ってしまったので、事故や怪我には本当に気をつける必要があります。
そのうえ、ピンクのリボンが無かったり、見つけにくい場所などが多く、帰り道でも3回ほど違う方向に進んでいたことがありました。
いずれもピンクのリボンがないことで道が違うことに気づくのですが、晴天のときでも薄暗く、木々が生い茂る山道なので、視力が悪かったり、曇ったりしてさらに薄暗かったら遭難する可能性も普通にあると思います。
その場合は川を下流に下る方法が思いつきますが登山道の横を流れる浦内川は水深があり足が着かないため歩いて渡るのは不可能です。陸路のほうがまだましです。
そして、ビーチサンダルや水を持参しないで行くのは避けたほうがいいです。というか不可能です。
念には念を入れてマヤグスクの滝までの行きかたを事前にリサーチすればよかったと本当に後悔しています。なぜなら、もう二度とあんな大変な思いをしたくないので、再チャレンジは絶対にしたくないからです。
マヤグスクの滝のツアーガイドさんは、ほんと凄いなとつくづく思います。
この記事を参考にして、同じ後悔をする人がひとりでも少なくなればいいなと思い書きました。
ただし、体力が極端にない場合はマヤグスクの滝に挑むのはおすすめできません。
西表島のピナイサーラの滝のほうがはるかに体力を使わずに挑むことができます。
そのときは今回と同様、事前の調査不足により道がわからなくなってしまい、たどりつけませんでしたが是非こちらの記事も参考にしてください↓
⇒ 【個人で挑戦】西表島 ピナイサーラの滝に個人でトレッキングしたら大失敗!
- マヤグスクの滝への行き方(道順)がわかればたどり着くことは十分可能です
前日に天気が悪かったりして川の水が増水している場合はマヤグスクの滝に挑めません。
増水していると横断道が水に冠水してしまい歩けなくなるからです。