SONY(ソニー)のデジタルスチルカメラRX0 II DSC-RX0M2を約2年間使用した実体験をもとに感想や良かった点、悪い点などをレビューします。
この記事はこんな人におすすめ!
- DSC-RX0M2を使ってみた感想を知りたい
- DSC-RX0M2で撮影した写真や動画の画質が知りたい
この記事を読むことで得られるメリット
- DSC-RX0M2を購入する際の参考になります
DSC-RX0M2の発売は2019年4月
DSC-RX0M2 レビュー
DSC-RX0M2は発売当初、世界最小で最軽量なコンパクトデジタルカメラでした。
しかも10m防水と2mの高さの落下耐性を備えており、4K動画が撮れます。
DSC-RX0M2の仕様
本体寸法 | W59×D35×H40.5mm |
本体重量 | 約117g |
センサータイプ | 1.0型(13.2mm x 8.8mm) Exmor RS CMOSセンサー、アスペクト比3:2 |
総画素数/有効画素数 | 約2100万画素/約1530万画素 |
F値(開放) | F4.0 |
撮影距離(レンズ先端から) | 約20cm-∞ |
手ブレ補正機能 | 電子式 |
フォーカスモード | オートフォーカス(AF-S)、プリセットフォーカス、マニュアルフォーカス |
付属品 | リチャージャブルバッテリーパックNP-BJ1、ACアダプターAC-UUD12、マイクロUSBケーブル、メモリーカードプロテクタ、リストストラップ、取扱説明書 |
DSC-RX0M2の付属品
カメラ本体とバッテリー(NP-BJ1)、充電用のアダプター、メモリーカードプロテクター、マイクロUSBケーブル、リストストラップ、スタートガイドが入っています。
DSC-RX0M2ののデメリットとメリット
DSC-RX0M2を実際に使った体験を基にデメリットとメリット(残念な点と良い点)を解説します。
DSC-RX0M2のメリット
DSC-RX0M2はコンパクトデジカメの中では高級機の部類にはいるので高画質なのは間違いありません。それプラス防水性と堅牢性が高いです。
メリットは下記の3点です
- 起動が早い
- 4K動画の画質が良い
- 水中撮影ができる
起動が早い
電源ボタンを押したら直ぐに起動します。
この軽快さはシャッターチャンスを逃すことの防止につながります。
4K動画の画質が良い
4K30FPSの動画の画質は非常に綺麗です。
画角はかなり狭いですが繊細で歪みの少ない動画を撮影することができます。
完全防水なので水中撮影に最適
DSC-RX0M2の最大のウリなのが10メートルの完全防水なので水中撮影ができることです。
水中で静止画を取る場合はDSC-RX0M2以上にコンパクトで画質の良いデジカメはありません。
DSC-RX0M2のデメリット
2年間使って感じたデメリットは次の4点です。
- バッテリー容量が少ない
- 動画撮影時のオートフォーカス機能がない
- 設定変更がしにくい
- メモリカードを逆向きにも挿せてしまう
バッテリー容量が少ない
DSC-RX0M2に採用されているリチウムイオンバッテリーは専用バッテリーではなく汎用バッテリーなので容量が700mAhしかありません。
仕様では下記の値しか撮影枚数/時間しかバッテリーはもちません。
静止画撮影時:約240枚
実動画撮影時間:約35分
電池の交換はしやすいとはいえ、連続動画撮影には不向きです。
写真撮影オンリーでもバッテリーの減りは体感でもかなり早く感じます。
GoProのバッテリー容量は1720mAhなので、DSC-RX0M2はGoProと比較して40%しか容量がありません
動画撮影時にオートフォーカスが無い
動画撮影時のオートフォーカス機能が付いていないので、GoProと同じ感覚で動画撮影はできません。
発売当初はオートフォーカスが付いていなかったため動画撮影には向いていないと世間では口コミされていましたが、「動画記録中のAF-S機能の追加」が2020年のファームウェアアップデートで実装され、セミオートフォーカス機能が使えるようになりました。
とはいえ、セミオートフォーカスは被写体との距離が変化する度にカメラ本体のシャッターボタンの半押しが必要なので操作性が悪く使い勝手が良くありません。
ここはGoProの圧勝です。
設定変更がしにくい
とにかく設定できる項目数が多く、カメラ本体ボタンのサイズが小さく、操作性が非常に悪いのも合わさって、設定変更がし難いです。
おまけに、液晶ディスプレイが小さく、表示される文字も小さく細かいので設定変更に一苦労します。
マイクロSDメモリカードの向きが反対でも刺さる
なんと、マイクロSDカードの裏表の向きが反対でもカメラ本体に挿入することができてしまいます。もちろん向きが反対だとカメラがメモリカードを認識しないので、入れ直す必要があるため、非常に面倒です。
DSC-RX0M2は容量512GBのマイクロSDメモリカードが使えます。恐らく1TBにも対応していると思います。
DSC-RX0M2とGoProの比較
DSC-RX0M2はオートフォーカスがないので動画撮影はGoProの圧勝です。
ただ、手動でフォーカスを変える必要がありますが、歪みが少なく、色合いがナチュラルな4K画質の動画を撮るのにはDSC-RX0M2のほうが優れています。
静止画撮影はDSC-RX0M2のほうが圧倒的に優れています。
- 動画撮影はGoProのほうが圧倒的に良い
- 静止画撮影はDSC-RX0M2の圧勝
ただし、歪みのない自然な動画撮影はDSC-RX0M2のほうが上です。
動画撮影時のバッテリー持続時間もGoProの圧勝です。体感ではGoProのほうが3倍程、持続時間が長いです。
DSC-RX0M2とXperiaスマホの比較
4K動画で比較した場合はDSC-RX0M2のほうが画質は間違いなく良いです。
ただ、セミオートフォーカスなので操作性はオートフォーカスのXperiaスマホのほうが優れています。
最高画質での静止画撮影はDSC-RX0M2のほうが綺麗に撮れます。
ですが、4K対応ディスプレイモニターで写真を確認しても素人目にはXperiaスマホで撮影した写真と大差ありません。
- 動画撮影はDSC-RX0M2のほうが良い
- 静止画撮影はDSC-RX0M2のほうが良い
当記事で比較しているXperiaスマホはXperia Pro-I(XQ-BE42)です
DSC-RX0M2とiPhone 14 Proの比較
4K動画の比較ではiPhone14 ProはHDRが効き過ぎていて不自然な色合いで、加工された感が強いです。
いっぽう、DSC-RX0M2のほうはナチュラルで、肉眼で見た時と同じ色合いで撮影できます。
とはいえ、やはりDSC-RX0M2のセミオートフォーカスは致命的で、操作性はiPhone14 Proの圧勝です。
最高画質での静止画撮影も動画と同様で、自然な色合いはDSC-RX0M2のほうが勝っていますが、シャッタースピードが遅いのでピンボケ率が高いです。
このピンボケ率の低さはiPhone14 Proの圧勝です。
高価なのが難点ですがiPhone14 Pro用の完全防水ケースを使えば、水中でもタッチパネル操作できるのでDSC-RX0M2のアドバンテージは殆ど無くなってしまいます↓
DSC-RX0M2レビューまとめ
DSC-RX0M2は水中撮影ができてコンパクトでズボンのポケットに入る大きさなので野外で重宝するカメラです。
おまけに起動が早くシャッターチャンスを逃しません。
とはいえ、使い勝手が良くない箇所も多いのも事実です。
静止画の画質もスマホと同等以上に綺麗に撮れますが、バッテリーがすぐに切れてしまいます。
そして、カメラ単体のセミオートフォーカス操作はカメラ本体側ボタンの半押しで行うのですが、そのボタンが固く、かつ可動する上下幅のストロークが狭いので、操作はほぼ不可能です。
DSC-RX0M2は良い印象の多いカメラなので、悪い点は目立ちにくいです。
ですが、実際に使用するとなるとこのような問題点に遭遇することになります。
なので、動画撮影はGoPro、静止画撮影は1眼カメラのように、それ専用に作られた機器のほうが優れていることは確かです。
DSC-RX0M2は水中撮影専用、またはサブ機として携帯することをおすすめします。
動画撮影時のフォーカスを別の被写体に変更する操作がカメラ本体側のボタンだと非常にしにくいので、別売の「シューティンググリップ GP-VPT2BT」があるとセミオートフォーカス操作がしやすくなります。